校長ご挨拶
令和4年4月に瑞浪高等学校第35代の校長を拝命いたしました伊左治錦司(いさじきんじ)と申します。本来でございましたらこの挨拶文を令和4年度に更新すべきところを、令和5年4月の更新となったこと、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
さて、私事ですが、この瑞浪高校(あるいは瑞浪市)にはたいへんなご縁を感じています。瑞浪高校は私が昭和62年度から平成6年度まで新規採用教員として8年間務め、いわば教員としての礎を築いていただいた学校です。また、令和元年度および令和2年度には、瑞浪市立瑞浪北中学校(瑞陵、釜戸、日吉の3中学が合併し、令和元年度にスタートした新設校)で教頭職(中高人事交流)を務め、市内の3中学校をはじめ、瑞浪の皆様方に大変お世話になりました。校長として2年目の本年、瑞浪高校通算10年目となり、瑞浪北中学校教頭時代も併せると12年もの時間を瑞浪市に勤務することになりました。残り少ない教員人生の締めくくりとして、またお世話になった瑞高あるいは瑞浪の皆様への恩返しをするべく、微力ではございますが精一杯務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
瑞浪高校の近況をご報告いたします。現在の学科構成は普通科(80名定員→3クラス展開)と、生活デザイン科(60名定員→2クラス)の2学科構成であり、家政系学科の名称変更こそあれ、現在の校地に移転して60年来、普通科と家政系学科の併設を特徴とした学校として今日に至ります。普通科、生活デザイン科とも基本のクラスの人数が少ないことに加え単位制をとっている為、多岐にわたる進路希望に応じた様々な選択授業を少人数で開講することができています。また、両学科とも「地域に期待される学校」を目指して、地域に根ざした教育を推し進めています。そのうち普通科で行っている地域探究活動は、県内でも大変高く評価され、岐阜県ふるさと教育表彰で、令和2年度は優秀賞、令和3年度には最優秀賞を受けました。生活デザイン科では、2年次より分かれるコース(令和5年度入学生から、「ファッション」、「調理」、「福祉デザイン」の3コースに再編)に応じた専門家を招き授業を行っています。地域との連携も進めており、最近の話題としては、令和4年度に中津川市の食品会社(トーノーデリカ)に本校生徒がアイデアを提供して共同開発された「トマチキ(トマト味の鶏肉)」が瑞浪、恵那、中津川の3市のふるさと納税共通返礼品の一つとして採用されました。
例年1月下旬に瑞浪市総合文化センターで行っている「卒業制作・実践活動発表会(卒・実)」は昨年度35回目を数え、生徒主体の工夫を凝らした発表は、瑞浪市長をはじめ、多くのご来賓の方々からお褒めの言葉をいただきました。今年度の卒・実は、令和6年1月に瑞浪市総合文化センターにて行います。コロナ禍による制限もほぼなくなり、同窓生の皆様方にご覧いただくことも可能になるかと考えております。(本校ホームページでお知らせいたします。)
本年度、瑞浪高校は創立100周年を迎えます。これに関して、様々な記念事業を計画しております。口火を切るのは、5月18日に行う記念講演会です。本校卒業生の映画監督・演出家の塚本連平氏をお招きし、「監督の仕事」と題してお話をしていただきます。また、11月18日には記念式典を開催し、ここでも生徒主体の発表(ミニ卒・実のようなものを予定)を交えたいと考えております。式典当日の午後には、事業の一環で入れ替えた体育館ピアノを記念して、ピアニストのウォン・ウィン・ツァン氏の演奏会を行います。様々な行事を通して、在校する生徒自身が歴史ある瑞浪高校の一員として誇りを感じられるような1年にしたいと考えております。
瑞浪高校は、首都圏同窓会の皆様方をはじめ、たくさんの方々に支えられながらここまで歩んでまいりました。いよいよ本格的な生徒減少期を迎えますが、地域に期待される学校、なくてはならない学校として、活力ある学校づくりに邁進いたします。今後とも、ご支援の程よろしくお願いいたします。
令和5年4月12日
瑞浪高等学校長
伊左治 錦司